2009年6月3日水曜日

リミット、ストップ幅の設定について

私のEAは現在スキャルEAが主流ですが、今回はリミットとストップ幅の設定について書いてみたいと思います。

スキャルEAは短時間で小さな値幅を取るトレード手法であるため、リミット幅は狭く設定した
方が利益を確定できる確率が高くなり、売買回数も増え勝率も高くなります。
またスキャルはレンジ相場を想定しており、期待どおりレンジを形成していれば逆行してもレートが戻ってくるため、ストップ幅を広くとればストップにかかる確率は低くなり損失の回数を減らすことができます。

それでは、リミットとストップの幅(pips)の比率はできるだけ小さい方がいいでしょうか?
これは通貨ペアやEAの特徴により一概には言えませんが、リミット/ストップ幅の比が
極端に小さい
システムは避けた方が無難だと思います。

例えばバックテスト期間が2年、デフォルトの設定でプロフィットファクターが2.5、
リミットが10pips、ストップが100pips
のEAがあれば、私はこの設定では使わないです。
使うのであればプロフィットファクターが少々下がっても、リミット/ストップ幅の比率が
大きくなる
ように設定に変更してから使用を検討します。
通貨ペアによって平均の変動幅は異なりますので、100pipsのストップが
一概に良くないという
わけではありません。

リミットを小さくすると確かに勝率は上がりますが、1回ドローダウンすると
回復するのに時間(回数)がかかります。

リミットが10pips、ストップが100pipのような典型的な損大利小のシステムだと、
資産曲線がノコギリの刃のような形になることがあります。これではなかなか安定した運用は期待できませんが、実際そのようなEAも販売されていたりします。
そのようなシステムである程度収益をあげようとすると、どうしてもトレードサイズを
増やさなければならず
リスクが上昇します。
そのため、ドローダウンした場合その金額も大きくなり、運用する際の心理的な負担も大きくなります。

そして不運にも連続して負け続け最大ドローダウンを更新してしまった場合、
システムの対する信頼を失ったり、
さらなる損失の恐怖心から心理的に挫けて
継続する意欲を失ってしまうことがよくあります。

市販のブラックボックスの(ロジックのよくわからない)EAならなおさらです。
こうなってはいくらプロフィットファクターの高い優秀なシステムであっても
意味がないですね。


ドローダウンの金額の大きさに耐えられる人なら問題ないですが、
私にはそのようなシステムを
使い続けるのは性格的に無理なので、
極端な損大利小のスキャルEA(や設定)は最初から選択しません。

勝率やプロフィットファクターより、そのEAを継続して使い続けることができそうか
ということの方が大切だと考えています。

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